キャッシング審査で見られる意外な点 ~携帯料金・奨学金の返済遅れ~
キャッシング審査で見られる点として、意外なのが「携帯料金の支払い」と「奨学金」です。理由は、これらで遅延・延滞した場合も、個人信用情報に記録が残るからです
なぜ、携帯料金の支払いが個人信用情報に残るのか?
普通の携帯料金の支払いは、確かに「借金」ではありません。借金でないものは、個人信用情報は管理していません。なのに、なぜ残るのか。
これは「携帯電話本体の分割払い」をした場合です。これが月々の携帯料金に含まれるのはよくあることですが、これも分割払いということで、立派な「借金」の一種なのです。
それに遅延・延滞が出たということは、その人は「借金返済に遅れた」ということになります。というわけで、この内容が重度だった場合、個人信用情報に記録されている可能性があるんですね。
何日間遅延・延滞するとブラックリスト入りするのか?
これは、普通のキャッシングの場合は「61日」となっています。つまり2ヶ月以上ですね。しかし、携帯料金ということで、少々違う可能性があります。
まず、個人信用情報にこうした遅延・延滞を報告するかどうかは、その業者・ブランド・銀行に任せられています。つまり「この日数までは報告してはいけない」というようなルールは、ないんですね。
業者・ブランド・銀行の側で悪質だと判断したら、報告していいのです。ただ、あまり報告しすぎると、その携帯会社や貸金業者が、逆に個人信用情報から「この会社大丈夫か?」と思われます。
ということで、報告の乱用はされません。一般的な基準にみな大体従うのですが、その基準が「61日」ということです。
遅延・延滞する金額にもよる
また、携帯料金に限らず遅延・延滞が報告されるかどうかは「その総額」にもよります。当然少額を延滞・遅延しても、それほど大問題にはなりません。しかし、高額の借り入れで遅延・延滞したら、それは大きなマイナスになります。
ということで、一概に「61日」などの「ブラックリスト入りする日数」を決めることはできません。「総合的に見て悪質なら、ブラックリストに登録される」と考えてください。
奨学金の返済遅れも、キャッシング審査に影響する
携帯料金の返済遅れがこれだけ影響するなら、当然奨学金の遅延・延滞も影響します。こちらの方が、よりハッキリとした借金ですからね。
現時点で、奨学金は33%程度の人が延滞していると言われます。延滞の日数はそれぞれですが、「過去に延滞した人」ではなく「現時点で一日でも遅れている人」の人数です。そう考えると、かなりの人数ですよね(過去に延滞したことがある人は、もっといるわけですから)。
これだけ多くの人が奨学金の返済に遅れているとなると、カードローン申し込みをする人の中にも「奨学金で遅延・延滞が発生している」という人が、かなりいるはずです。
年収や職業・勤続年数などに問題ないのに審査落ちした―。という人がいたら、奨学金の返済に遅れている…という可能性もあるかも知れません。
要は、どんな種類の借り入れであろうと、返済を期日通りにできていない場合は、カードローン審査で落ちる確率が高くなるということです。当然ですが、借りたお金はできるだけしっかり返済するようにしましょう。
返済の遅延・延滞の記録は、何年保存されるのか?
こうした返済遅延をしてしまい、それがブラックリストに記録された時、何年その記録が続くのか―。これは内容にもよりますが「大体5年」です。軽度な遅延・延滞であれば数年のこともありますが、悪質なものは5年になります。
JICCとCICは大体同じ年数ですが、全国銀行個人信用情報センターになると長めになります。全国銀行個人信用情報センターの方まで考えると「大体5年」と思っておいた方がいいでしょう。
ブラックリストは、正式には存在しない
カードローン審査の世界で、ブラックリストというのは実は正確には存在しません。個人信用情報に記録される事故情報(異動情報)が、いわゆるブラックリストと呼ばれているだけです。
ただ、そうした借入・返済の履歴によってカードローン審査に通らなくなるというなら、それは事実上のブラックリストのようなものでしょう。別に悪いことではなく、キャッシング破産者を出さないためにも、それは大事なことです。
というわけで、正式には消費者金融でも銀行カードローンでもブラックリストというものはないのですが、「それに値するものはある」と理解してください。