カードローンの借入審査で使われるアリバイ会社は、違法なので絶対にダメ
借入審査で使われるアリバイ会社とは―。簡単に言うと「自社に勤務しているように、見せてくれる会社」です。在籍確認の電話を受けたり、給与明細を発行してくれたりするんですね。
結論を言うと、このアリバイ会社は、カードローン審査では絶対に使ってはいけません。その理由を説明します。
アリバイ会社がNGな理由
アリバイ会社をキャッシング審査で使うべきでない理由は、下の通りです。
- 存在自体が違法である
- キャッシング審査も通らないことが多い
- 仮に通っても、後でバレた時大問題になる
- アリバイ会社自体が詐欺にかけてくることがある
ということです。以下、詳しく説明します。
アリバイ会社は違法である
アリバイ会社はなぜ違法なのか。違反する法律ごとにまとめると、下のようになります。
- 詐欺…勤務していないのに「勤務している」というわけですから詐欺です。
- 税法違反…納税していないのに源泉徴収票などを作るため
- 特定商取引法違反…サイトに虚偽の住所などを記載している
という風です。このように多くのルールに違反しているため、アリバイ会社は完全にアウトなのです。
キャッシング審査に通らないことが多い
ネットの進化とともに、カードローン会社や銀行の間でも情報共有も、恐ろしいスピードと容量になっています。そのため、こうした違法業者のデータも、あっという間に業者間で共有されるのです。
具体的にどうやるのかというと実際にキャッシング業者の人がそのアリバイ会社に申し込んでみるんですね。そして、どんな源泉徴収票が発行されるのか、在籍確認の電話をどこにかけるのかを見るのです。
そして、その住所や会社名、電話番号などをカードローン業者の間で共有するわけです。こうすることで、一瞬で「この会社を使って申し込んできた人間はアウト」という状態になるのです。
審査に通っても、後でバレる
このように、キャッシング業者は常に覆面調査をしています。ということで、もし一度カードローン審査に通過しても、その後で「あなた、アリバイ会社使ってましたね」と言われてしまうのです。
この場合審査の時点で虚偽の申告をした、という点でルール違反ですから、契約の取消や、ペナルティ金利の請求、一括返済の義務…などが生じます。
一気に厳しい状態になりますが、それだけではありません。「個人信用情報にもブラック情報が掲載される」というデメリットが発生します。
最重度のブラックリストに入ってしまう
当然ですが「違法行為」というのは、個人信用情報の事故情報・異動情報の中でも、一番重いものです。遅延・延滞や強制解約ならまだ「お金がなかった」というだけで済まされますが、違法行為は完全に確信犯ですから。
ということで、他の遅延・延滞や債務整理の場合5年~10年で情報が削除されますが、違法行為はどこまで記録が残るかわかりません。おそらく最大10年とは思われますが、その時利用したアリバイ会社の悪質性によっては、もっと長いかも知れません。
こういう違法行為のブラックリストについては、期限がハッキリしていないのです。極端な話、反社会勢力のマネーロンダリングなどに参加していたら、永久追放しなければいけないですからね。というわけで、事故情報・異動情報の中でも、最も危険な部類に入ってしまうのです。
そのため、くれぐれもアリバイ会社を利用してキャッシング審査に申し込むことは辞めましょう。
アリバイ会社自体が詐欺にかけてくる
さらに厄介なのは「アリバイ会社自体が、詐欺にハメてくる」ということ。当然ですが、これだけ危険なビジネスである以上、彼らはもう儲からないのです。
ではどうやって儲けるのかというと、これは申し込んできた利用者を詐欺にはめて稼ぐ」のが一番なんですね。あくどいですが、申し込んだ人も「キャッシング業者を騙そうとした」という点では、残念ながら同罪といえます。
もちろん、お金や生活費に困って仕方なく…という場面もあるでしょう。その点では同情の余地がありますが、それでもカードローン業者からしたら「詐欺の片棒を担ぐ」のと同じなのです。
アリバイ会社の詐欺の手口とは?
アリバイ会社はどうやって利用者を詐欺にはめるのか。この手口は主に「お金を振り込ませておいて、何もしない」というものです。たとえば、
- 在籍確認の電話を受けても「そんな人はいません」という
- 「収入証明書を発行する」というが、振り込んでも発行してくれない
などです。要は「お金だけ先払いさせて、後は何もしない」ということです。特に最悪なのが「在籍確認してもしらばっくれる」という点でしょう。
これは実際に審査申込みしてしまうという点で「審査落ち」というおまけもついてきます。しかも「嘘の会社の連絡先を知らせた」という点で、あなたの個人信用情報がかなり悪化します。
実際、アリバイ会社を使ったわけだから仕方ありません。このように、アリバイ会社を使ってカードローン審査に申し込むというのは、何から何まで危険なのです。絶対にやらないでください。