消費者金融の完済証明書のもらい方は?どんな時に必要?
消費者金融を利用して完済した後は「完済証明書」を発行して貰う権利があります。自分から申請しない限りは発行されませんが、申請すれば発行してもらうことができます。
完済証明書が必要な条件・場面は?
普通は、消費者金融や銀行カードローンの完済証明書は必要ありません。しかし、たとえば住宅ローンを組む時など「大口借入の契約」をする時に、必要となることがあります。
住宅ローン以外でも事業者向けローンなど、とにかく数百万円~1000万円レベルの借り入れです。こうした巨額の融資の場合、やはり手続きも慎重になるということです。
完済証明書はどうやってもらえばいい?
完済証明書のもらいかた・発行のやり方はシンプルで「消費者金融に申請するだけ」です。他に特にやることはありません。
ただ、必ずしも発行してもらえるとは限りません。というのは、消費者金融の側に「必ず完済証明書を発行する義務」というものはないからです。
というわけで、消費者金融の側が面倒くさがって「うちでは完済証明書は発行しておりません」という場合もあります。アコム・プロミス・SMBCモビット・アイフルなどの大手のキャッシング業者の場合、そういうことはめったにありません。
しかし、中小業者の場合は余裕がないので(あるいは融資条件などにやましいことがあったなどして)、完済証明書を発行してくれない場合もあります。そのようなケースでは、どうすれば良いのでしょうか。
利用明細書でも代わりになる
実は、完済証明書の代わりに利用明細書を提出するということもできます。利用明細書に毎回の借入残高が書かれていますが、これが「ゼロ」になっている時の利用明細を提出すればいい…ということです。
もちろん、「その後に借り入れしたかも知れない」という疑問もあるでしょう。しかし、借り入れについては「個人信用情報を見ればわかる」ので、この「借入残高ゼロまで返済した」という記録がわかればいいのです。
利用明細は、これまで返済した時のを保存していればそれでいいですし、なければやはり業者に依頼して再発行となります。これはこれで面倒ですが、完済証明書に比べると、利用明細書を発行してもらうのは簡単です。
(あるいは、ウェブの会員ページで、自分の分だけ利用明細を見て、印刷することができる会社もあります)
完済証明書はトラブル防止にもなる
また、住宅ローンや自動車ローンなどを組む時でなくても、完済証明書をもらっておくと何かと安心。というのは、万が一「あなたはまだ完済していない」などと言われた場合にも、その完済証明書を見せることができるからです。
もちろん、普通の業者だったら、完済したのに「していない」などと言ってくることはありません。しかし、たとえば下のようなケースだと、このようなトラブルが起こりえます。
カードローン詐欺の場合
カードローン詐欺(キャッシング詐欺)にはいろいろな手口があります。その1つが、その人が過去にアコム・プロミスなどで借り入れしていたことを調べ、それらの業者の名前を名乗り「あなたはまだ返済が終わっていない」というものです。
そして「いついつまでに200万円を一括返済しなさい。一日でも遅れたら裁判になります」ということを、書面で通知します。プロミス・アコムなどの業者名ではなく「債権回収会社」を名乗っています。
こういう時、多くの人が「え?完済してなかったの?」と慌ててしまい、よく事実確認もせずに言われた通りに振り込んでしまうことがあります。しかし、この場合も完済証明書を持っていれば「そんなわけない」と、彼らの詐欺の手口を一笑に付すことができるのです。
また、万が一彼らが本当に裁判をしかけて来た場合にも、その完済証明書を見せることで、堂々と勝訴することができます。(まず裁判などあり得ませんが)
というわけで完済証明書を発行していると、「その後、一切のトラブルに巻き込まれないで済む」というメリットがあるのです。
こういう理由でも、余裕がある人は返済が終わると同時に完済証明書を発行しておく…というのはありかと思います。(暇があればでいいですが)
「解約証明書」と「完済証明書」の違い
キャッシング業者には「解約証明書」というものもあります。これと完済証明書の違いは、「完済しただけ」の場合「まだ追加で借り入れする可能性がある」といえます。
しかし「解約」している場合「もう、追加借入はない」ということです。少なくともその業者・ブランド・銀行から追加借入することはありません。ということで、新たにクレジットカードやカードローンの審査を受ける場合、信頼度が高いのはこの「解約証明書」の方です。
解約証明書を発行してもらうのは、完済証明書以上に厄介です。というのは、解約した時点でもうお客さんではないので「やさしくする義務はない」からです。
ただ、これも大手業者の場合「口コミ・評判を改善するチャンス」と考えるし、そうした雑務に対応する専門のスタッフさんもいるので、割と簡単に発行してもらえます。ということで、SMBCモビット・プロミス・アイフルなどの大手なら、もらいやすいと考えてください。