低所得者向けのカードローンはある?総合支援資金貸付のまとめ
低所得者向けのカードローンは、あります。基本的に消費者金融がそれですが、「消費者金融でも審査に通らない」くらいの低所得者の場合、「国の融資」があります。
国の融資にもいろいろありますが、ここでは「総合支援資金貸付」について説明します。
総合支援資金貸付制度とは?
総合支援資金貸付制度とは、その名の通り「総合支援資金」というお金を、国が貸してくれるという制度です。総合支援資金は、簡単に言うと「生活資金」と思ってください。
基本的に、生活に困っていると認められる世帯であれば、どこでも借りることができます。そのためにみんな税金を払っているわけですから。
あくまで「融資」なので「返済が必要」です。ただ、当然ながら民間の消費者金融・銀行キャッシングなどと比較すると、圧倒的な低金利となっています。大体奨学金くらいの金利だと思ってください。
総合支援資金は、無収入でも借入可能?
条件にもよりますが、総合支援資金は収入ゼロの人でも借りることができます。たとえば転職中とか、無職になってからそれほどの期間が経っていない…という人の場合は、特に借りやすくなっています。
そういう人の生活を支えて、早めに就職してもらって、失業率を下げた方が、日本政府にとっても利益がありますからね。というわけで失業が長期にわたっていない人の場合、無収入でも申し込みやすいです。
長期にわたって失業している人は?
こうした人も、基本的には借入可能です。仕事をやめたばかりの人と比較すると、正直審査に通りにくいですが、要は「返済能力がある」と判断されればいいのです。
長期間失業している場合、貯金なども底をついていることが多いです。そういう意味で返済能力が低いことが多いので「短期間の失業しかしていない」という人と比較すると、どうしてもやや不利になります。
ただ、基本的には生活困窮者を救うための融資なので、こうした方でも割と借りやすくなっています。
「低所得者」の定義・基準は?
そもそも、年収がいくらから「低所得者」と定義されるのか。この基準は「住民税の対象にならない」レベルです。正確な言葉でいうと「住民税の非課税対象」ということですね。
これがどのくらいかは、都道府県や市区町村によって多少異なりますが、大体「年収数十万円程度」となります。ただ、これも「均等割すらない」のか「均等割だけは払うのか」によっても分かれるので、詳しくは地域の担当役場に問い合わせしてください。
均等割すら課税されないという家庭の場合、もはや生活保護が必要なレベルなので、これだったら確実に総合支援資金の審査は通るはずです。ただ「返済能力が低い」ということで、逆の意味で審査に通らないかも知れませんが…。
「低所得者」以外でも借入可能
実は総合支援資金は「低所得者」に該当する人でなくても借りられます。借入可能な属性は下の通りです。
- 障害者世帯
- 高齢者世帯
大別するとこの2通りで、障害者世帯については、下のような手帳を持っていればOKです。
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
これらの条件に該当する人であれば、収入が一定以上ある場合でも総合支援資金を利用できるので、ぜひ申し込みしてみてください。
「生活福祉資金」との違いは?
税金などの知識がある人は、「生活福祉資金」という制度を知っているでしょう。これと総合支援資金は何が違うのか?と思われるかも知れません。
結論は「生活福祉資金の一部が、総合支援資金」ということです。生活福祉資金には、下のような種類があるのです。
- 総合支援資金
- 福祉資金
- 教育支援資金
- 不動産担保型生活資金
このように、4種類ある生活福祉資金の一部として、総合支援資金が存在するわけですね。
その他の公共融資について
その他の公共の融資(国の融資)は、下のようなものがあります。
- 母子福祉資金…シングルマザー・母子家庭用
- 年金担保貸付…年金受給者(年金生活者)用
- 求職者支援制度…ハローワークで職業訓練を受ける人用
というものです。特に失業中の場合、ハローワークの職業訓練を受けているという条件で「求職者支援制度」を活用できます。これは融資ではなく「職業訓練受講給付金」という「給付=あげる」お金なので、返済の必要がありません。
毎月10万円の給付金をもらいながら職業訓練を無料で受けて、しかも職業訓練に通う交通費まで出してもらえるのです。失業者にとって至れり尽くせりの制度ですが、このようなものもあります。
ということで、現在の日本はすでにベーシックインカムが導入されているようなものなんですね。どれだけ低収入でも、生活するだけだったら特に問題ないようになっているので、ぜひこれらの制度を知ってください。