おまとめローンの審査に確実に通る?どれだけの年収が必要か?
おまとめローン(返済計画再編のための融資)を申し込みするには、どれだけの年収が必要か―。これは、「大体、年収200万円」です。しかし、これ以下の年収でも一応借りられます。
年収200万円ない場合、おまとめローン(返済計画再編のための融資)を利用できるかどうかは、下のような条件で決まります。
- 借入総額がいくらか
- 借入件数はいくつか
- これまでの返済で遅延していないか
- もっと過去の個人信用情報はどうか
- 職業は安定しているか
- 勤続年数は長いか
…という条件です。その他「自宅情報」などもありますが、これはそれほど大きな要素ではありません。以下、上の6つの要素について、解説していきます。
借入総額が少なければ、年収が低くてもOK
当然ですが、おまとめローン(返済計画再編のための融資)といっても少額だったら、年収が少なくてもいいわけです。極端な話ですが「50万円」の借金を返済計画を再編するには、単純計算で「150万円」の年収があればいい、ということです。
(貸金業法第13条の2第2項の規定の「年収の3分の1まで借入可能」というルールですね)
というように、借入総額が小さければ年収が少なくても特に問題ありません。これはおまとめローン(返済計画再編のための融資)に限った話ではなく、普通のカードローン審査でも同じです。
借入件数が少ないほど審査に申し込みやすい
おまとめローン(返済計画再編のための融資)を利用するということは、当然複数の業者や銀行から借り入れしているわけですが、これが少なければ少ないほどいいです。
「どうせまとめるんだから、関係ないじゃん」と思うかも知れません。しかし、下のような理由で関係あるのです。
- それぞれの業者に返済するのは、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の業者
- 借入件数が多い人は、返済計画を再編した後もリスクがある
…ということです。それぞれ補足しましょう。
おまとめローン(返済計画再編のための融資)は、業者が代わりに個別返済する
業者によって多少ルールは違いますが、おまとめローン(返済計画再編のための融資)というのは、
- おまとめローン(返済計画再編のための融資)を提供する業者が、
- 申し込んだ人に代わって、
- その人の名義で
- それぞれの業者・ブランド・銀行に個別返済する
…というやり方で返済計画を再編します。つまり「実際に個別返済する」のは業者がやるわけです。当然その作業が楽な方がいいので「借入件数が少ない人」が審査に申し込みやすいわけですね。
多数の業者・ブランド・銀行から借りる人は、リスクが大きい
基本的に、多重債務に陥る人というのは、返済計画の再編をした後でも、やはり返済不能に陥るリスクが高いのです。借入件数が多ければ多いほど、そのリスクは高まります。
ということで「どうせ返済計画を再編するから関係ない」ということはないんですね。借入件数というのは、その件数自体が問題なのではなく「そういう性格」に問題がある(と業者は考える)わけです。
これまでの返済で滞納していないか?
これまでの返済というのは、今の多重債務のそれぞれの返済です。直近で遅延・延滞しているということは、おまとめローン(返済計画再編のための融資)を利用した後も、やはり滞納する危険性があります。
ということで、今借り入れしている多重債務の業者・ブランド・銀行で、返済遅れをしていないかどうかは、重要なポイントになります。
過去の個人信用情報も審査される
当然ですが、過去の個人信用情報(クレジットヒストリー)も審査されます。今借り入れしている業者だけではなく、これまではどうだったか…ということも審査するわけですね。
これはおまとめローン(返済計画再編のための融資)に限らず、やはり通常のキャッシングの審査でも同じです。このように、クレジットスコアというのはどんな借り入れの審査でも重要になるものなので、日頃からこれを高める努力を怠らないようにしましょう。
職業の安定性も、重要な審査ポイント
また、同じ年収でも「職業が安定しているか」も重要な審査ポイントになります。職業の安定というのは、具体的には下のようなポイントです。
- 自営業や個人事業主ではなく、雇われているか
- アルバイト・パートではなく、社員か
- 契約社員・派遣社員ではなく、正社員か
- 業界自体が安定しているか
- 信用できる会社か
- 勤続年数は長いか
…ということですね。簡単にいうと、
- 雇用形態(労働形態)
- 業界全体
- 会社
- 勤続年数
…が問われるということです。「業界全体」というのは、あまりキャッシング審査に申し込む人は意識しないかも知れません。しかし、たとえばスマホゲームの業界など「いつ消えるかわからない」という業界は、同じ年収でも審査が不利になります。
逆に自動車業界など「歴史がある業界」なら、審査での評価は高くなるわけです。というように「業界」も意外と大事なんですね。
また、同じ業界の中でもさらに「信用できる会社」かどうかが重要です。
- 規模は大きいか
- 歴史が長いか
- 最近、不祥事を起こしていないか
などですね。たとえば3つ目については「近々、大量に人員整理・リストラを行う可能性がある」と言われている会社の場合、信用度が下がります。当然ですが「キャッシングした直後にリストラされた」となったら、返済不能になる可能性がありますからね。
というように、仕事の面でも、かなり多くの要素を、カードローン会社は審査しています。それは通常のキャッシングでもおまとめローン(返済計画再編のための融資)でも同じなのです。
まとめ ~これらの条件が良ければ、おまとめ可能~
ということで、年収が200万円以下という少な目の人であっても、ここまで書いた条件をある程度満たしていれば、おまとめローン(返済計画再編のための融資)は利用できます。
そしてもしおまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査に通らず、多重債務でキャッシング破産に近い状態…ということになったら、早めに債務整理することをおすすめします。
特に個人再生によって借入総額を5分の1まで減額したら、完済は一気に楽になります。債務整理というと抵抗感を持つ人も多いかも知れませんが、簡単なので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
確実に審査に通るという年収はない
「これだけの年収があれば、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査は確実に通る」というような収入の基準・目安は、残念ながらありません。当たり前ですが、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査でも、通常のキャッシング審査でも、借入審査というのは年収の金額だけで決まるものではないからです。クレジットヒストリーにしても、他社借入状況にしても、あるいは勤務先や自宅の情報にしても、ありとあらゆる審査項目を総合的に判断して、その人の信用度・クレジットスコアを算出して、それによって審査結果を決める…ということですね。
ということで、年収にしても勤続年数にしても、あるいは他社でのキャッシング状況にしても「この条件が、この数値であれば確実に審査に通る」というような基準は、残念ながらおまとめローン(返済計画再編のための融資)でも、普通のキャッシング・カードローン・消費者金融の審査でも、存在しないのです。
借入総額の3倍の年収があれば、審査に申し込みやすい?
「確実に審査に通る」というわけではありませんが、一応「これだけの収入・所得があれば、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査に申し込みやすい」という目安をあげると「おまとめ総額の3倍以上の年収」となります。今借りている総額の、3倍の年収ということですね。
つまり、現時点での借入総額が「400万円」だったとしたら「年収1200万円」という人であれば、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査に確実…とまでは言わなくても、ある程度の高確率で通ることが可能といえます。
貸金業法第13条の2第2項の規定のルールから言えること
「年収の3分の1」というキーワードは、多重債務者・借入超過者の方々だったら聞いたことがあるでしょう。アコム・アイフル・プロミスなどの消費者金融のキャッシングブランドでは、年収の3分の1までキャッシングが許されている、ということですね。法律的には、年収の3分の1までの借り入れが認められているというだけで、実際に年収の3分の1の借入希望金額で審査に通ることは少ないのですが、何にしても、一応「年収の3分の1まで」というのが、カードローン・キャッシング・消費者金融の世界では、「ここまではギリギリ安全」というボーダーラインになっているのです。
ということは、300万円の多重債務を抱えているという方の場合は、年収900万円あれば「一応、おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査に通しても問題ないかな」と、消費者金融・銀行カードローンは判断するでしょう。借入総額400万円だったら年収1200万円、キャッシング総額が500万円だったら、同じく年収1500万円…というように3倍の収入があれば、審査に通る可能性もそれなりにあるということですね。
ただ、これはあくまで「割と審査に通りやすくなる」というだけであって、先にも書いた通り「おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査結果は、総合的に決まる」ものであって、年俸や収入・年収・所得だけで決まるものではありません。また、そもそも、年収の3分の1というのはキャッシングの審査ではギリギリのラインということで、これでもやはりおまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査の通過は厳しい…と言わざるを得ません。むしろ「これだけないと審査落ちする可能性が高い」という風に考えて貰った方がいいかも知れません。
確実に債務整理をできる状況・条件は?
おまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査に確実に通る…という状況・シチュエーションは、残念ながらここまで書いた通りありません。年収にしてもクレジットヒストリーにしても「こういう条件だったら、絶対に審査に通る」というようなことは、消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)にしても、あるいは銀行カードローンの借入先の変更のための融資・おまとめローン(返済計画再編のための融資)にしても、やはりないのです。
そうなると「じゃあ、債務整理を確実にする方法はあるか」ということが気になる方もいるでしょう。要は返済計画の再編ができたり、借入総額を減らすことができたりすればいいわけですから、個人再生・任意整理などの債務整理によって、それを実現する選択肢もあるわけですね。
債務整理をした方が、業者・ブランド・銀行に有利ならできる
これもおまとめローン(返済計画再編のための融資)の審査と同じで、やはり「確実・絶対」というわけではないのですが、その債務整理を認めた方が、消費者金融・銀行カードローン・クレジットカード会社の側が有利になる(少しでもましになる)という状態であれば、債務整理が認められる可能性は高くなるということが言えます。つまり、下のような条件ですね。
- 明らかに借入総額が多すぎる
- どう考えても、返済できない(低収入など)
- 債務整理後の減額幅は、その人が返済できる最大の金額である
ということです。融資している銀行カードローン・消費者金融にとって、一番怖いのは自己破産をされて、すべての借入総額を帳消しにされるということです。ゼロになるくらいなら、個人再生で5分の1まで減額したり、あるいは100万円まで減らしたり…という条件を呑んだ方がいいのです。それまでも、一応ある程度の利息収入は、その利用者(借入超過者・多重債務者)から得ているはずですからね。
もちろん、個人再生だけではなく、特定調停や任意整理などでも同じです。とにかく「一番怖いのは自己破産」であって、それが十分有り得る状況・シチュエーションだったら、消費者金融・銀行カードローンは自己破産されるよりはましということで、債務整理の条件を呑んでくれることが多くなります。なので「確実に債務整理をできる」ということにはなりませんが、それでも確率は大分高くなる、という風に考えて下さい。
審査が甘い・ゆるいおまとめローン(返済計画再編のための融資)は避ける
「確実に審査に通るおまとめローン(返済計画再編のための融資)」あるいはその条件を探している方だと、ついつい「審査がゆるい・甘いおまとめローン(返済計画再編のための融資)」というような宣伝文句・口コミ・評判に引かれてしまう、ということがあるでしょう。結論を書くと、このような審査が甘い・ゆるい借入先の変更のための融資・おまとめローン(返済計画再編のための融資)は非常に危険なので、そうした業者・ブランド・銀行からは、絶対に借りてはいけません。
プロミス・アイフル・アコム・ノーローンなどの大手の消費者金融では、審査が甘い・ゆるいということは絶対にありませんし、大手の銀行カードローンでも同じです。インターネット上の評判・口コミで人気があり、利用者がたくさん集まる大手の消費者金融・銀行カードローンは、おまとめローン(返済計画再編のための融資)で審査を甘くする必要がないんですね。
おまとめローン(返済計画再編のための融資)というのは、ただでさえクレジットスコア・信用度が低い多重債務者・借入超過者に対して、数百万円以上という高額融資をするということで、非常にリスキーな融資なのです。そうしたリスキーな貸付をするわけですから、「確実に審査に通る」どころか「通常のキャッシングより、圧倒的に審査が厳しくなる」というのが当然なんですね。
なのに、大手の銀行カードローン・消費者金融よりも資金力が小さく、体力がないはずの中小のキャッシング業者が「審査が甘い・ゆるい」という口コミ・評判を謳い文句にしている…というのは明らかにおかしいわけです。(返済できなくなったら、闇金業者などを紹介されるリスクもあるかも知れません)
ということを考えると「確実に審査に通る」と言われても、あまり無名の中小のキャッシング業者では、おまとめローン(返済計画再編のための融資)を適用しない方がいい…という結論になるでしょう。