生命保険の「契約者貸付制度」は、審査なしでお金を借りれます
生命保険に加入している人は、キャッシングの代わりに「契約者貸付制度」を利用する方法もあります。
これは簡単にいうと「積み立ててきた保険金を、一度手元に戻す」というもの。「解約」ではありません。あくまで保険は継続し、「満期になるまでに完済する」という条件で、「一時的に借りているだけ」という体裁です。
契約者貸付制度のメリット一覧
この契約者貸付制度のメリットを、一覧にしてみましょう。
- 審査が要らない
- 個人信用情報に、借り入れの記録が残らない
- 金利が極めて安い
- 銀行の定期預金などと違い、「解約」しなくていい
- 満期までにゆっくり返済すればいい
…というのが、契約者貸付制度のメリット。「良いことづくめ」と思われるかも知れませんが、「もともと、自分のお金」なので当然と言えば当然です。
「元が自分のお金」ということで、得した感はあまりありませんが、逆に言えば「キャッシングしなくても、そこに貯金がある」ようなものなのです。こういう場合、本来「貯金から先に手を出す」のが正しいでしょう。
そういう点では、急にお金が必要になった時「カードローンから借りる」のもいいですが、まず契約者貸付制度をチェックする…ということも意識してください。
契約者貸付制度を受けられない条件・ケース
契約者貸付制度は、生命保険の加入者だったら絶対に受けられる…とは限りません。たとえば「生命保険に加入したばかり」の人は不可です。
理由は「まだ保険料を全然積み立てていない」からです。ないものを払うことは、生命保険会社もできません。あくまで契約者貸付制度は「その人が、積み立てたお金」を融資するだけですから。
「もともと、あなたが積み立ててくれたお金だから、超低金利で、審査もせずに貸します」というのが契約者貸付制度なんですね。というわけで、加入したばかりで全然積立をしていない人は、借りようにも借りられるお金がないのです。
契約者貸付の金額は、積立金額次第
上の話でもわかったと思いますが、契約者貸付制度でどれだけの金額を借りられるか―。これはひとえにその人にかかっています。これまで、どれだけの保険料を納めてきたか、ですね。
長期間生命保険に加入していて、これまでに蓄積した保険料が多い人は有利です。ただ、たくさん借り入れしたら、当然積み立てた保険料も減ってしまうわけです。
「契約者貸付制度」は、満期までには完済しないといけない、という条件なので、その点は重々注意してください。
契約者貸付制度は、最短即日借り入れできない
契約者貸付制度にも当然デメリットはあります。それは、「最短当日審査・最短即日借り入れができない」ということ。申し込みしてから融資までには、大体1週間ほどかかります。
これは当然と言えば当然です。そもそも生命保険会社というのは「キャッシングのための会社」ではないのですから、これはいわば「イレギュラーな手続き」なのです。
キャッシングを専門の仕事として、毎日スピード融資の体制で待ち構えている消費者金融や銀行カードローンとは、最短即日融資のための準備が全然違うわけですね。
というわけで、「急ぎでお金を借りたい」という時には、残念ながら契約者貸付制度は使えません。お金がなくなりそうだとわかった場面で、早めに申し込むようにしてください。
契約者貸付制度の金利は2~6%
契約者貸付制度の金利は、銀行カードローンよりも大幅に低金利です(消費者金融とは比較するまでもありません)。実質年率にして「2.0%~6.0%」。銀行カードローンの金利が平均で「4.5%~14.5%」というのと比較すると、いかに安いかわかるでしょう。
もちろん「もともと自分のお金」なので、金利が安いのは当然です。というより人によっては「なんで俺のお金を戻してもらっただけなのに、金利が付くねん」と思うかも知れません。
この疑問はもっともですが、その分、
- 審査がない
- 返済が遅れてもいい
- クレジットヒストリーにもキズがつかない
など、多くのメリットがあります。特に「カードローンでは審査に通らなかった」という人にとっては、いわば借り入れの最終手段の1つ。「審査なしで借りれるキャッシング」という情報を検索している人は多いですが、生命保険の契約者貸付制度が、まさにそれなのです。
ということで「俺のお金」「私のお金」ではありますが、いざという時の強い味方として、ありがたいシステムだといえるでしょう。