自動車ローンとリース契約、比較するとどっちが得?
車に乗る場合、自動車ローンとリース契約、どちらがお得か―。これは比較するポイントによります。それぞれのメリット・デメリットをまとめていきましょう。
自動車ローンのメリット・デメリット
まず、自動車ローンのメリット・長所をまとめると下の通りです。
- 車を買い取る気なら、リース契約より安く買える
- 値引き交渉の得意な人なら、かなり安くできる
続いて、自動車ローンのデメリット・短所は下のようになります。
- 車が合わなかった時は売りに出すが、ロスが大きい
- 自動車保険・自動車税・車検代などの料金も、自分で払う
- 値引き交渉が苦手な人にとっては、割高になる
リース契約のメリット・デメリット
続いて、リース契約のメリット・利点は下のようになります。
- 毎月の車に関する出費が、すべて定額でわかりやすい
- 車に入れ込まない人なら、車の定期的な乗り換えがしやすい
そして、リース契約のデメリットは下の通りです。
- 途中で車を気に入った場合、買い直すとトータルで高くなる
- 走行距離に制限がある
- 気に入らなかった時、中途解約できない
3つ目の「中途解約できない」という部分は、メリットであげた「乗り換えがしやすい」というのと、矛盾するように思えるでしょう。これは、こういうことです。
- 決まったタイミング(契約終了時)なら、乗り換えやすい
- それ以外のタイミングだと、乗り換えにくい
リース契約は「車にこだわりがない人」のためのもの
要は「車にこだわりを持たない人」にとっては、リース契約は乗り換えやすいということですね。こだわりのない人なら「このクルマ、合わないな」と思っても、別にストレスを感じずに契約終了まで乗ることができるからです。
しかし、車にこだわりのある人だと、そうして「我慢して乗る」のは苦痛でしょう。また、逆に「気に入って、買い取りたくなった」という場合は、最初からローンで買うのに比べて、高くなります。
つまり、車を気に入るにしても、気に入らないにしても、「こだわりの強い人」にはリース契約は向いていないのです。
どんな世界でも「レンタル」はこだわりを捨てるサービス
補足すると、どんな世界でも「レンタル・リース」というのは、こだわりのない人のためのものです。たとえば「スノーボード」で考えればわかるでしょう。
普通の人は、ウェアもボードもレンタルします。しかし、スノボが好きな人は、自分用のものを持っているでしょう。「気に入らないかも知れない」「自分のスキルが上がったら、買い替えが必要になるかもしれない」というリスクを抱えながらも、彼らは「買う」のです。
つまり、リースにするか買うかの選択は、ひとえに「こだわりがあるか」に尽きるのです。こだわる人の場合、「リスクを覚悟で買う」というところも含めて、マニアの喜びがあるわけですから。
車に関することで、時間や神経を使いたくないなら、リース
メリット・デメリットに書いた通り、リース契約で申し込むと、車に関する出費がすべてセットになっています。車検費用・自動車税などのもろもろの出費がすべて込み込みになっているんですね。
つまり、一度リース契約をすると「車に関する出費」は、「毎月1万5000円」などの金額を、淡々と払うだけでいいのです。それ以外の手続きも支払いも、何もしなくていいんですね。
(1万5000円というのは、もちろんアバウトな数字です)
このように車の管理が非常に簡単になるので「車のことを、特に考えたくない」という人にとっては、非常に便利です。ここでもやはり「こだわりの有無」が関わってきますね。
結論…現代人の多数派はリースの方が向いている
特に30代以下の若い世代の方だと、リース契約が向いているのが多数派ではないでしょうか。そもそも自動車自体興味が薄い世代ですし、仮に持つにしても「移動する箱」としての価値が大きいでしょう。
そういう場合、これまでのように無理して自動車ローンで買ったり、中古車で買ったりする必要はないのです。リース契約や、場合によっては「カーシェアリング」を使うという手もあります。
都市部だと、カーシェアリングはかなり浸透してきているので、不便を感じないレベルになりつつあります。こうしてみると、自動車ローンもだんだん下火になりつつあるかも知れません。
(自動車販売自体が下火なので、ある意味当然ですが)