カードローン・住宅ローン・自動車ローン…返済を優先すべきはどれ?
普通のカードローンと、自動車ローン、住宅ローンの返済がある時、どの返済を優先するべきか―。考えるポイントは、下の通りです。
- すでに延滞しているものがあれば、それを優先
- 一度でも遅れたらまずいものは、優先
- 延滞の問題に差がないなら、金利が高い順
…という風です。以下、詳しくまとめます。
遅延・延滞している借り入れから、先に返済する
上の1つ目と2つ目はほぼ同じ内容です。要するに「遅れたらまずいものから、返済する」ということ。すでに遅延・延滞しているものは、大抵これ以上遅れたら危険なので、そういう借り入れから先に返済するようにします。
もちろん、たとえば年金の支払いなどのように「相当遅れても、とりあえず攻撃されない」というものもあります。当然遅れてはいけませんが、それでも年金は「半年までの遅れ」は多めに見てもらえます。
(督促のハガキは何度も来ますが、強制執行のようなものは、半年程度ではまったくありません)
遅延の問題に差がない場合、金利が高いものから
上のような返済遅れについて、どれも特に問題ないなら、次の優先順位は「金利」です。当然「金利が高いものから」優先的に返済してきます。利息を少しでも少なくするためですね。
住宅ローン・自動車ローン・カードローン…この3つで比較したら、金利が高いのは当然「カードローン」です。借入総額によってはカードローンの金利が安い場合もありますが、自動車ローンや住宅ローンよりも低金利になるほど、カードローンで借入総額を増やすのは、逆に難しいでしょう。
カードローン・自動車ローン・住宅ローンの平均金利一覧
参考として、この三種類のキャッシングの金利を、一覧にして比較してみましょう。
- カードローン(消費者金融)…4.5%~18.0%
- カードローン(銀行)…4.5%~14.5%
- 自動車ローン…2%~9%
- 住宅ローン…0.5%~3%
…という風です。圧倒的に住宅ローン・自動車ローンの方が安いのがわかります。借入総額が大きいので、当然ですね。自動車ローンも住宅ローンも、いくら借りるかによって、金利は大幅に変わります。当然ですが、借りれば借りるほど低金利になります。
そのため、上のようにかなり変動幅がありますが、これでもまだ完全ではありません。とりあえず「大体の相場」です。
カードローンが消費者金融だったら、特に優先
カードローンと一口に言っても、消費者金融と銀行カードローンの2種類があります。もし消費者金融から借りているようなら、当然先に返済しましょう。
- 金利が高い
- 借入種別として、評価が低い
…というのが理由です。金利が高いのは、上の一覧を見ればわかるでしょう。「借入種別」というのは、その人の与信状況を業者・ブランド・銀行がチェックする時、「どんな借り入れ先からキャッシングしているか」を見るものです。
住宅ローンや自動車ローンなら評価は高く、消費者金融などの場合、低評価になります。金利も高いですし、消費者金融からキャッシングしている時点で「銀行カードローンの審査に通らなかった、クレジットスコアの低い人」と判断されるんですね。
ということで、借入種別を改善するためにも、消費者金融の支払いは優先した方がいいのです。
銀行カードローンが必ずしも低金利とは限らない
銀行カードローンの方が消費者金融より低金利―。と書きましたが、絶対にそうとは限りません。たとえば下のような銀行カードローンだと、借入金額が100万円以下の時は、消費者金融と同等の高金利になります。
- ジャパンネット銀行…18%
- オリックス銀行…17.8%
- じぶん銀行…17.5%
この3つの銀行は「下限金利」が安い代わりに「上限金利」は高いのです。そのため、「借入金額が大きい時」は小さい金利で借入可能ですが、通常のキャッシングのように「少額借入」になると、大きい金利になります。
これらの銀行カードローンの場合、金利については、消費者金融と同じと考えるべきです。これらからの借り入れがあったら、これもやはり返済を優先しましょう。
優先順位を考えるより、稼ぐことを考えるべき
当然ですが、カードローンも住宅ローンも自動車ローンも、すべては遅れずに返済するのが基本です。別に道徳の問題ではなく、遅延・延滞をすると遅延損害金が発生したり、個人信用情報にキズがついたり、何かと厄介だからです。
状況・条件によってはブラックリスト入りし、今後クレジットカードなどを発行できなくなることもあります。ということで、優先順位を考えるより「全部しっかり返済する」のが一番なのです。
そのために必要なのはお金を稼ぐこと、そして無駄遣いをしないことです。基本中の基本ですが、そうした根本を大事にして、資金繰りを改善していきましょう。