連帯保証人をやめる方法 ~代わりの人・保証金を用意する~
連帯保証人をやめるには、下の方法があります。
- 自分の代わりの連帯保証人を用意する
- 業者が納得するだけのお金を払う
- 普通に話し合って、解除してもらう
という3つの方法です。以下、詳しくまとめます。
話し合いで解除できたら一番だが…
上の3つの方法はどれも一応「話し合い」です。しかし「話し合いだけ」で解決するという点では、3つ目のみとなります。
で、上の2つの方法は「何らかの代償を用意する」わけです。何で連帯保証人がそこまでしなければいけないのか…、と思うかも知れませんが、連帯保証というのは、本人と同じ扱いなので、「借金した本人が苦しむのに匹敵する」労力が要求されるわけです。
というわけで、話し合いで解決できなかった上の2つの場合はどうなるのか。それぞれ説明します。
代わりの連帯保証人を用意する
まず、誰もが最初に思いつく方法はこれでしょう。バイトのシフトを休む時でも、店長から命令されることです。(キャッシングの世界も、割と日常生活に近いのです)
で、代わりの連帯保証人をもし用意できたら、交代の手続きをして、それで終わりです。手続きといっても「難しそうに見える」書類にサインや捺印をするだけです。実際に難しい内容ではないので、特に問題ありません。
業者が納得するような金額を払う
もう一つの方法が「お金で解決する」というもの。保釈金などもありますが、どんな世界でも「ある程度、お金で解決できる部分」があるのです。
「いくら用意すれば、連帯保証人を解除できるか」という明確な基準はありません。これは下のような条件で変動するからです。
- 借り手本人の信用度
- 借金の残高
- その貸金業者の資金的体力
- 連帯保証人の信用度
…というような条件です。要は「もう連帯保証人いなくても大丈夫だよね」と誰もが思うような状況であれば、業者も少額の保証金でOKしてくれる、ということです。
しかし、まだ借入総額も多く、債務者本人もあまり信用できず、連帯保証人もあまり信用できないとなると「代わりにたくさん保証金を積んでくれ」となるわけです。
というわけで、いくら保証金を用意しれば、連帯保証人を解除できるか、ということは、正直わかりません。その時々の状況に応じて「このくらいだろう」という目安を、個々で立てることになります。
立て替えた保証金は、債務者に申請できる
「そもそも、連帯保証人の自分が何でお金まで払わないといけないのか」と思うでしょう。これはもっともで、この分のお金は「債務者=借り手に請求できる」というルール(求償権)があります。
つまり、業者に保証金を支払って連帯保証人をやめた後、借り手本人にそのお金を請求すればいいのです。借り手がそれを払うことができれば、無事に解決します。
債務者が払えない場合は?
この保証金を借り手(債務者)が支払いできない場合はどうするか―。これは「利息をつけて返還してもらう」ことができます。
実質年率5%まで金利をつけることができるので、一種の投資だと思えばいいかも知れません。(利回り5%だったら、そこそこいい投資ですからね)
もし返済してくれなかった場合は、強制執行をして回収するという方法もあります。ただ、強制執行(差し押さえ)は、「給料の4分の1までしか回収できない」という制限もあります。
そのため、保証金があまりに巨額だった場合は「貸し倒れで終わる」という可能性も十分あります。こうして自分が融資して回収する側になると、カードローン業者の気持ちがよくわかるというものです。
結論…連帯保証人にならないのが一番
こうして連帯保証人をやめる方法をまとめると、やはりならないのが一番という結論になります。やめるだけでもこれだけ苦労しますし、まして債務者が返済をしなくなったとしたら、もっと大変です。
もちろん、夜逃げした場合などは言うまでもありません。とにかく連帯保証人というのは「なるメリットがない」というくらい、散々なものです。
親兄弟・親戚など、仕方ない場合もあるでしょう。また、これらの人だったらかなり信用できると思います。ただ、兄弟間で借金を踏み倒されたという体験談もたまに見られるので、完全に油断はしない方がいいかも知れません。
(もちろん、ほとんどの日本の家族は大丈夫だとは思います)