キャッシング審査では職業が重要?フリーター・アルバイトでもOK?
キャッシング審査では職業が重要―。というのはある程度正解ですが、職業だけですべてが決まる…というわけではありません。「キャッシング審査で有利な職業」というのは確かにありますし「不利な職業」というのもあります。
しかし、それよりも大事なのは「クレジットヒストリー」。つまり「借入・返済の実績」なんですね。理由を説明します。
「実際に返済した人」を、業者・ブランド・銀行は信用する
これは一般常識で考えても当然のことですが「できそうな人」より「実際にできた人」を、人間は信用するはずです。また、そういう基準で評価すべきです(そうすれば差別はなくなりますからね)。
カードローンというのはお金がかかった世界なので、どの業者・ブランド・銀行も本当にシビアです。学歴とか職業による差別はなく「実際に借りて、返済した人」は、非常に高く評価されるのです。
そのため、フリーター・アルバイト・パートなどの人は、最初のキャッシングこそ確かに不利ですが、一度完済した金額については、完全に信用してもらえます(その返済の途中で遅延・延滞がなければ)。
ということで、非正規雇用など一見不利に見える職業・属性であっても、クレジットヒストリーさえ良ければ審査は通るので、安心してください。これまでのクレジットカードなどの利用で、悪質な遅延・延滞をせずに返済してきた人であれば、問題なくキャッシング審査は通るでしょう。
キャッシング審査で比較的有利な職業
一番重要なのがクレジットヒストリーとはいえ、初めてのキャッシングの場合は、やはりこれまでの実績がない分、職業で判断される部分は大きいです。その場合有利な職業の条件は、下の通りです。
- 公的な職業である(公務員など)
- 安定した業界である(電力・ガス・鉄鋼など)
- 歴史の長い企業である
- 替えの効かない部署である
…などなど。要は「堅実」ということです。成長性の高いベンチャー企業などよりも、安定性がひたすら問われます。
このため、公務員は非常にキャッシングしやすいのですが、これは公務員の人々にとってマイナス面もあります。
公務員はたくさん借りた後、副業ができないので注意
普通のサラリーマン・OLの場合、キャッシングしすぎてしまっても、普通の仕事以外でアルバイトなどをして、何とか返済するということができます。しかし、公務員の場合アルバイト禁止なので、それができません。
隠れてやるにしても、人に言えないことをしていると、大抵本業の集中力も下がるものです。ということで、公務員は収入を超えた借り入れをしてしまうと、返済がかなり苦しくなるのです。
一応貸金業法第13条の2第2項の規定で「年収の3分の1まで」というルールはありますが、あれは「本当にギリギリのライン」であって、実際に3分の1まで借りると、返済はかなり苦しくなるのです。
ということで、公務員はカードローン破産の中でも、比較的割合の高い職業です。どんどん審査に通るからといって、決して安心しないようにしてください。
会社経営者・個人事業主はカードローン審査で不利?
自営業・会社代表者・個人事業主…これらに該当する人は、カードローン審査では基本的に不利です。先にも書いた通り、キャッシング審査というのはとにかく「安定性」が命ですから、自営業のような不安定な職業の場合、どうしても審査に通りにくくなるのです。
とはいっても、収入さえしっかり証明できれば問題ありません。その年収の3分の1…まで行かなかったとしても4分の1くらいは初めてキャッシングでも借りられます。
借入金額がいくらでも個人事業主は収入証明書が必要
普通は、「借入金額○○万円までは、収入証明書不要」という風になっています。消費者金融なら「50万円まで」、銀行カードローンなら「300万円まで」が基本です。
三菱UFJ銀行・りそな銀行は100万円、みずほ銀行は200万円という例外はありますが、その他の銀行カードローンはすべて「300万円まで、所得証明書不要」というルールになっています。
このように、キャッシング審査というのはかなりの金額まで「年収証明書なし」で借入可能なのですが、個人事業主や自営業などの場合、「借入金額がいくらでも」必要になります。
こういう点で、会社経営者・法人代表者・フリーランスなどの審査は少々厳しくなりますが、逆に言えば「収入証明書さえ提出すればいい」ということ。しっかり確定申告して、納税通知書や課税証明書などを持っている人は、特に問題なく審査に通ることができるでしょう。
無職・ニートはキャッシングできない
最後に補足として書いておくと、無職・ニートの人は、どの業者・ブランド・銀行でも借り入れできません。「親の収入で借りる」という手も使えません。
無収入の専業主婦の場合は、確かに「夫・旦那の収入で借りる」ということができます。しかし、これは専業主婦というのが一つの職業として世間で認められているからであって、ニート・無職の場合、残念ながら仕事としては認められていないのです。
もちろん無職・ニートだった人が芸術などの面で活躍することはよくありますが、あくまでそうした特殊な方面で「才能が開花して初めて」認められる存在である、ということは忘れないようにしてください。