消費者金融のおまとめローンと銀行カードローンを比較すると?
消費者金融と銀行のおまとめローン(返済計画再編のための融資)を比較すると、意外に消費者金融が低金利だと気づきます。ここでは両者の金利を比較してみましょう。
*銀行にはおまとめローン(返済計画再編のための融資)はありませんが、通常のキャッシングが返済計画の再編に使えるので、それを「おまとめローン(返済計画再編のための融資)」としています。
借入総額200~300万円の場合、消費者金融が低金利
結論を言うと、おまとめ総額が「200~300万円」という条件なら、消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)の方が低金利になります。消費者金融といってもアイフルのおまとめローン(返済計画再編のための融資)は高金利なので、ここでは「プロミス・アコム」のみ紹介します。
この金額帯での金利を、銀行カードローンと並べて一覧にすると、下になります。
- プロミス…約7.0%
- アコム…約8.2%
- イオン銀行…8.8%
- 三菱UFJ銀行…9.6%
- みずほ銀行…9.0%
- 三井住友銀行…11.0%
- ジャパンネット銀行…10.0%
- ソニー銀行…8.0%
…という風です。見ての通り、ほとんどの銀行カードローンより、プロミス・アコムの方が低金利になっています。
例外は「ソニー銀行…8.0%」で、アコムよりはソニー銀行の方が低金利です。しかし、この時でもプロミスはソニー銀行に対して「1.0%」という金利さをつけています。
ということで、アコムはともかくプロミスの場合「200~300万円の借入総額」だったら、銀行カードローンよりも低金利と言えるでしょう。
この金利はどうやって計算したのか?
キャッシングの知識がある人のために補足しておくと、プロミス・アコムのおまとめローン(返済計画再編のための融資)で「200~300万円の金利」というのは、ハッキリ出ていません。では、この金利はどうやって計算したのか?
まず、アコム・プロミスのおまとめローン(返済計画再編のための融資)は「300万円」の時の金利がわかっています。最高限度額が300万円なので、下限金利がそのまま適用できるんですね。
で、プロミス・アコムのおまとめローン(返済計画再編のための融資)の下限金利は、下のようになっています。
- プロミス…6.3%
- アコム…7.7%
そして「100万円未満」の時は下の金利です。
- プロミス……17.8%
- アコム…18.0%
このように「100万円~300万円」にかけて、利息が急激に安くなっていくことがわかります。ということは、200万円の時の金利は、大体、
- プロミス…7.0%
- アコム…8.2%
と計算していいでしょう。という根拠がある計算なので、ネット上の口コミ・体験談などで、適当に割り出した数値ではありません。
300万円以上なら、銀行カードローンの方がいい
逆に、300万円以上のおまとめ総額になると、銀行カードローンで返済計画を再編した方がいいです。というのは、アコム・プロミスのおまとめローン(返済計画再編のための融資)は「300万円」が最高借入限度額だからです。
アイフルのおまとめローン(返済計画再編のための融資)は500万円までOKですが、アイフルのおまとめローン(返済計画再編のための融資)の金利は「12.0%~15.0%」と、下限金利が高いです。下限金利が高いということは「数百万円の高額借り入れで高金利」ということです。
逆に上限金利(高い方の金利)はプロミス・アコムより安いので、150万円以下の返済計画の再編だったら、アコム・プロミスよりお勧めです(ただし、この金額帯だったら、銀行カードローンの方がアイフルよりも安いのですが…)。
100万円以下だったら、銀行カードローンの方が低金利
借入総額が100万円以下という少額のおまとめローン(返済計画再編のための融資)の場合―。これは銀行カードローンの方が低金利です。まず、100万円以下での消費者金融の金利を一覧にすると下のようになります。
- プロミス…17.8%
- アコム…18.0%
- アイフル…15.0%
アイフルだけ安いですね。あとのプロミス・アコムはおまとめローン(返済計画再編のための融資)ではない通常のキャッシングの時と、同じ上限金利です。そして、銀行カードローンは下のようになります。
- 三菱UFJ銀行…12.6%
- イオン銀行…8.8%
- ソニー銀行…9.8%
- ジャパンネット銀行…15.0%
- みずほ銀行…12.0%
- 三井住友銀行…13.2%
一番安いのは「イオン銀行…8.8%」です。消費者金融で一番安い「アイフル…15.0%」と比較すると、圧倒的に銀行カードローンの方が低金利…というのがわかるでしょう。
100万円以下でのこの金利差ということは、大体「150万円」あたりまで、銀行カードローンの方が安いということ。プロミス・アコムのおまとめローン(返済計画再編のための融資)の金利は、ここから急激に安くなっていくので、150万円以上なら互角と言っていいでしょう。そして、200万円からはプロミス・アコムが上…ということです。
…以上、消費者金融と銀行カードローンのおまとめローン(返済計画再編のための融資)の金利を徹底比較しました。一般に「銀行カードローンは消費者金融より金利が安い」と無条件に信じられていますが、実際にはそうとは限らない…ということがわかるでしょう。
おまとめローン(返済計画再編のための融資)の適用金利はわからない?
ここまで書いてきた内容は、例えば消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)で「最高限度額の300万円」を借りたら「自動的に下限金利が適用される」というイメージで説明してきました。しかし、キャッシングの知識がない人でもある程度想像がつくと思いますが、おまとめローン(返済計画再編のための融資)にしても普通のキャッシングにしても、このように「最大融資枠まで借り入れをしたら、そのままストレートに下限金利が用いられる」と決まっているわけではありません。
基本的に適用金利がいくらになるのかというのは、最高与信枠も関係があるのですが、やはり総合的な信用度・クレジットスコアが一番関係するわけですね。もちろん、クレジットスコア・信用度が高い人でなければ最大融資枠まで借りるということはできないので、ある意味「最高与信枠まで借り入れができたら、クレジットスコア(信用度)も高いということで、下限金利に適用金利が近づく可能性は高くなるわけですが。
何はともあれ、ここまで書いてきた、銀行キャッシングのおまとめローン(返済計画再編のための融資)と消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)の比較は(金利面については)、あくまで「参考程度」という風に理解して下さい。
全体的に銀行キャッシングのおまとめローン(返済計画再編のための融資)の方が低金利
消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)と、銀行が提供する返済計画の再編用のおまとめローン(返済計画再編のための融資)を比較すると、やはり全体的には低金利なのは銀行カードローンの方である…という結論になります。この理由で一番大きいものは消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)は最短即日融資も可能だが、銀行キャッシングのおまとめローン(返済計画再編のための融資)でそれはできないという点になります。
「最短即日融資ができるということと、適用金利が低い・高いということに、何の関係があるのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。これは非常に大きな関係があります。カードローンの知識がある人であれば、この辺はよく理解しているでしょう。
というのは、スピードキャッシング・スピード審査をすればするほど、貸し倒れのリスクは高くなります。別に審査が甘い・ゆるいというわけではなくても、短時間で最短即日審査をするということは、当然「完璧な審査」というのは難しくなりますからね。(そもそも、銀行カードローンでも貸し倒れはあるので、完璧な審査など最初から幻想なのですが)
審査した時点では確かに返済能力があった人でも、例えば東芝のような一流企業が倒産の危機に陥るように、人間というのは何があるかわからないわけですね。そのため、審査が早ければ早いほど、その申し込み者・利用者が貸し倒れになる可能性は高くなるということなのです。
そうして、お金を借りた人が返済不能になって債務整理や代位弁済などをしたら、誰かがその分のコストを負担することになります。消費者金融・銀行カードローンなどの企業の側がそれをしていたら、当然倒産してしまいます。あるいは、大規模に多くの人に融資することはできなくなってしまいます。(つまり、今の地方銀行のカードローンや信用金庫などのようになるわけです。)
それでは「今すぐお金が必要」というような全国にいる利用者は困るわけですね。そのため、返済不能・回収不能になった分のコストを補填するために「高めの利息を取る必要がある」「高金利にしなければいけない」ということなのです。金融の論理からいけば、これは当たり前のことなんですね。(カードローン・キャッシング・消費者金融の論理というより、株式投資なども含めたすべての金融の世界の論理ということです。9
このように考えると、返済計画の再編に使うおまとめローン(返済計画再編のための融資)であっても、通常のキャッシングと同様に最短即日融資ができるというシステムになっている消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)は、銀行キャッシングのおまとめローン(返済計画再編のための融資)よりも金利が高くなりやすい…ということは理解していただけるでしょう。
300万円の借入総額を超えたら、債務整理も検討する
最高限度額について書くと、消費者金融のおまとめローン(返済計画再編のための融資)はプロミス・アコムなどが「300万円」となっています。ノーローンの「かりかエール」の最大限度額も、やはり300万円です。アイフルのおまとめMAXのみ唯一500万円まで借入可能となっていますが、やはり基本的に消費者金融で返済計画の再編をするという状況・シチュエーションだと「借入総額・キャッシング総額は300万円程度まで」となるわけですね。
そして、それ以上の多重債務の残高だと、ここまで書いてきた通り、300万円以上でもおまとめローン(返済計画再編のための融資)で返済計画の再編が出来る、銀行キャッシングのおまとめローン(返済計画再編のための融資)を利用するという流れになるわけです。
しかし、見出しに書いた通り、そもそも300万円を超えるキャッシング総額はかなり危険な借入超過状態なので、おまとめローン(返済計画再編のための融資)で返済計画の再編をするより、任意整理や個人再生などの債務整理も検討した方がいいということも言えます。債務整理というのは、主に下の4種類になります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
- 特定調停
任意整理というのは「任意=自由」という意味で「自由に借金を整理する」という意味になります。つまり「内容は借入総額の減額でも利息のカットでも何でも良くて、キャッシング業者や銀行カードローンと折り合いが付けば、それでOK」ということなんですね。一番自由度が高いので、少額の債務整理では任意整理が用いられることがよくあります。
そして、その任意整理を「裁判所の仲介」によって実施するのが、特定調停となります。特定調停は、自分で司法書士・弁護士などを立てる必要がないので、その分の費用がなくてもいい、お金がなくても債務整理ができる…という点がメリット・長所・利点といえます。ただ、専門家を立てない分、ある程度自分も勉強する必要がありますし(マイホームを建てるのでも何でも、ある程度の勉強は必要です)、裁判所に何度か足を運ぶ…というデメリット・短所・注意点や労力もあります。
自己破産については、誰もが知っている通り、「借金がチャラになる」「借り入れを帳消しにできる」という内容のものです。世間が思うようなデメリット・短所・注意点はほとんどなく、借入超過者・多重債務者の方々にとって「切り札」となるものであり、実は銀行カードローン・消費者金融などのキャッシングブランドの側が、もっとも恐れる事態でもあります。
(自己破産されるよりはマシという感じで、その他の債務整理に応じてくれることも多いのです)
「個人再生」については、これは最大で5分の1まで、借入残高を減額できる・帳消しにできるというもの。法的には10分の1が最大となっていますが、これは3000万円以上のキャッシング残高がある場合のみで、1500万円までの借入残高だと、減額幅は5分の1が最大となっています。
何にせよ、借入残高が5分の1になるのであれば、それだけでもかなり有利になります。一括返済は無理でも、全額返済・完済は十分に視野に入ってくるでしょう。
ということで、現時点で多重債務を抱えている人で、その借入残高・キャッシング残高が300万円以上という高額・巨額に達しているという方の場合は、おまとめローン(返済計画再編のための融資)だけではなく、債務整理をすることも検討してみて下さい。