独自審査の業者とは?→審査基準がゆるい、中小業者のこと
「独自審査の業者」とは、一言で言うと「審査が緩い、中小業者」です。「独自審査」とはどういう意味かというと「個人信用情報に頼らず、独自の基準で審査する」という意味です。
個人信用情報に頼らないということは「ブラックリスト入りしていても、借入可能な可能性がある」ということです。
なぜブラックリスト入りでも借入可能なのか?
「ブラックリスト入りでもOK」というのは、あくまで「可能性」です。実際には、ブラックリストの内容によって、独自審査の業者でも審査に通るかどうかは違います。
そもそも、キャッシング審査の世界で「ブラックリスト」というものは、公にはないのです。これは「個人信用情報」に記録された「事故情報・異動情報」のことなんですね。
事故情報・異動情報とは何か
これは要するに「返済トラブル」です。個人信用情報とは「その人の借入・返済の履歴」ですが、そこに「Aさんは、過去にこういう返済トラブルを起こしました」という記録が残るわけです。
事故情報・異動情報として記録されるのは、下の一覧のような内容です。
- 債務整理(任意整理・自己破産)などをした
- 代位弁済(代わりに誰かに払ってもらう)をした
- 重度の遅延・延滞をした
- カードローンを強制退会になった
- クレジットカードを強制解約になった
…というものです。要するに「真面目に返済しなかった・できなかった」ということですね。このような内容の事故情報・異動情報が残っている場合、普通はどの消費者金融でも銀行カードローンでも借り入れ不可なのです。
ところが、独自審査の業者の場合「あまり個人信用情報を参考にしない」ということで、こうしたブラックリストの人でも、審査に通る可能性がある…といことです。
独自審査の業者は金利が高い
世の中、当然うまい話だけということはありません。独自審査の業者は審査が緩い代わりに「金利が高い」という欠点があります。独自審査の業者の金利の高さを箇条書きすると、下のようになります。
- 金利は「実質年率20%」
- これは、法定金利ギリギリの高金利
- 消費者金融で遅延・延滞した時の金利(遅延利率)
…ということです。つまり、アコム・プロミスなどの大手の消費者金融で「返済が遅れている時の、ペナルティ金利」が、常時かかっている状態ですね。
もちろん、独自審査の業者で遅延・延滞したら、さらに高金利がかけられます(いくらになるかはその業者によりますが)。
「常にペナルティ金利がかかっている」というと、いかに高金利かわかるでしょう。審査が甘いということは、借りる側もそれなりの覚悟が必要なのです。
とりあえず独自審査の業者で借りて、借り直すのもあり
独自審査の業者に申し込むくらいとなると、相当切羽詰まった状態でしょう。こういう急ぎで借りることが必要な時には、独自審査の業者で借りるのも、とりあえずありです。
高金利とはいえ、短期間借りるだけだったらそれほど不利ではありません。たとえば「10万円を1ヶ月借りる」場合、消費者金融と独自審査の業者の利息の差は下のようになります。
- 消費者金融…1500円
- 独自審査の業者…1700円
「これだけ?」と思った人もいるかも知れません。「10万円を1ヶ月借りて、200円」の利息差です。もっと金額が大きくなって、借り入れ期間も長くなると、この差は大きくなります。
しかし「10万円を1ヶ月借りる」程度の少額&短期であれば、消費者金融との利息差はそれほどない…という見方も、確かにできます。ということで、
- ひとまず独自審査の業者で借りて、ピンチをしのぐ
- 1ヶ月~数ヶ月返済し、借入残高を減らす
- その少ない借入希望金額で、再度消費者金融に申し込む
…というやり方だったら、大手の消費者金融で借り換えできる可能性があります。特に「借換え専用ローン」を提供しているアコムや、「かりかえMAX」を提供しているアイフルなど、借入先の変更のための融資に力を入れている業者だったら、さらに審査に通りやすくなるでしょう。
直前の数ヶ月、独自審査の業者でしっかり返済しているクレジットヒストリーも評価されるはずです。
ブラックリストの内容によっては、ずっと融資不可
このように書いたものの、ブラックリストの内容によっては、それぞれの期間、ずっと融資不可です。つまり、大手の消費者金融での借入先の変更のための融資の利用も難しいです。
基本的に、先に上げた事故情報・異動情報の場合「5年~10年」は個人信用情報に記録されています。この記録が残っている限り、普通の消費者金融・銀行カードローンで借りることは難しいです。
この場合、そもそも「お金を借りることなく何とかする」という発想も必要でしょう。過去に返済トラブルを起こした経験がある人は、参考にしてみてください。