SMBCモビットは借金一本化（おまとめローン）にも利用できる？

SMBCモビットは「おまとめ専用のコース」のはありません。消費者金融だとプロミス・アイフル・アコムがおまとめ専用プランを持っているのですが、SMBCモビットはないのです。

そして、銀行カードローンとは違い、おまとめ専用のコースでなければ「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）」になりません。ということで「年収の3分の1を超えた借り入れ」はできないわけです。そのため、おまとめローン（返済計画再編のための融資）には向いていない…というのが正直な所です。

なぜ貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）にならないとダメなのか？

おまとめローン（返済計画再編のための融資）は、なぜ貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）でないとダメなのか―。これは「年収の3分の1を超えた融資」ができないと、返済計画の再編ができないからです（絶対できないわけではありませんが、基本的に）。

その理由を説明するには、まず「返済計画の再編の仕組み」から説明する必要があります。

返済計画の再編（おまとめローン（返済計画再編のための融資））の仕組み

返済計画の再編は、部屋の片付けをするように、いきなり借金を一箇所に移動させられるわけではありません。理由は、それぞれの業者はまったく独立していて「他の借り入れなんか、どうでもいい」からです。

たとえばあなたが多重債務者で、A社にこう相談したとしましょう。「返済計画の再編をしたいので、お宅での借り入れを、B社にまとめたいのですが…」と。そうするとA社はこう言います。

「ああ、いいですよ。しかし、うちとB社は関係ないので、うちの分は普通に完済してください」と。

これをC社でもD社でも言われるわけです。つまり、全体的にみれば「返済計画の再編」でも、実質は「個別に全部完済する」のと同じなんですね。ということは、当然「そのための資金」が要るのです。

そのための資金を、どう用意するか？

で、その資金をどう用意するかですが、普通は用意できません。貯金がないから借金しているわけですし、そうなれば「借りる」しかありません。が、多重債務者の人は大抵「もう年収の3分の1まで借りている」のです。

ということは「貯金もないし、これ以上の借金もできない」わけですね。ということで、おまとめローン（返済計画再編のための融資）が必要な人に限って「そのための資金」を用意できない状態にあるのです。

そうした人を、特別に救済するのがおまとめローン（返済計画再編のための融資）

ということで、このような多重債務者の人を「特別に救済する」ために生まれた仕組みが「おまとめローン（返済計画再編のための融資）」なんですね。こういう人に限って、国が特別に「年収の3分の1を超えて融資していい」と許可しているのです。

これは貸金業法では「顧客に一方的に有利になる借り換え」と表現していますが、あくまで「顧客のため」だから許されるんですね。

…というのが「おまとめローン（返済計画再編のための融資）が、貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）でなくてはいけない理由」ですが、SMBCモビットはこれができないのです。ということは、実質「SMBCモビットで返済計画の再編はできない」ということなんですね。

SMBCモビットで返済計画の再編ができるケース・条件

では、SMBCモビットで返済計画の再編ができるケースがあるとしたら、それはどういう条件か―。箇条書きすると、下のようになります。

1. 個別返済できるだけの資金を、まだ借り入れできる
2. 同じく、個別返済の資金を友達や家族から借入可能
3. 個別返済ができるだけの貯金がある

…という風です。「これだったら、そもそも多重債務者とは言わない」というレベルなのがわかるでしょう。ということで、SMBCモビットをおまとめローン（返済計画再編のための融資）として使うことが「絶対にできない」というわけではありませんが、「実質不可能」「あまり意味がない」ということです。

なので、もし消費者金融でおまとめローン（返済計画再編のための融資）を利用したい場合、SMBCモビットではなくアイフル・プロミス・アコムで申し込むようにしましょう。それだったら「消費者金融の借りやすさ」もあり、特にプロミスは銀行のおまとめローン（返済計画再編のための融資）よりも低金利なので（200万円～300万円の場合）、金利面でもおすすめです。

SMBCモビットを借入先の変更のための融資として利用する場合

貸金業法第13条の2第2項の規定の対象なので、返済計画の再編はできない。でも、「借り換え・乗り換え」ならできるのでは―。と思う人もいるでしょう。これは正解で、「中小業者の消費者金融からの乗り換え」なら、SMBCモビットはおすすめです。SMBCモビットにおまとめローン（返済計画再編のための融資）という商品はありませんが限度額800万円の頼れるローン。資金使途が自由なのでおまとめ等幅広い使い方が可能です。

中小業者の中には、「実質年率20％」という、法定金利ギリギリの高金利を取っている業者（主に独自審査の業者）が多くあります。SMBCモビットの実質年率は18.0％ですから、これらの業者からSMBCモビットに乗り換えると、それだけで金利が安くなります。

どのくらい安くなるのかというと、20％という金利は、SMBCモビットの「遅延・延滞した時のペナルティ金利」なのです。つまり「常時ペナルティ状態」から「普通の状態」に戻るわけですね。これだけでも、大分金利が下がるということがわかるでしょう。

もちろん、すべての中小業者がこのように高金利というわけではありません。あくまで独自審査の業者など「実質年率20％」で融資しているキャッシング業者のみです。

SMBCモビット以外の大手の消費者金融ならおまとめローン（返済計画再編のための融資）がある

SMBCモビットには残念ながらおまとめローン（返済計画再編のための融資）がありません。これはここまでも書いてきた通りです。一応多重債務者とはいえ、借入残高がほとんどなくて、SMBCモビットで借りられる金額の範囲内でも返済計画の再編ができるということであれば、おまとめローン（返済計画再編のための融資）として利用することもできるという例外というか、裏技はあります。

しかし、貸金業法によって認められて「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）」となるような、正式なおまとめ専用のコース・プランはありません。しかし、SMBCモビット以外の大手の消費者金融（アコム・プロミス・アイフル・ノーローンなど）であれば、大手のキャッシングブランドでも、おまとめローン（返済計画再編のための融資）を提供しています。ここではそれらの「消費者金融のおまとめローン（返済計画再編のための融資）」について解説していきましょう。

アイフルの「かりかえMAX」

まず、アイフルには「かりかえMAX」と「おまとめMAX」という2つのおまとめローン（返済計画再編のための融資）・借入先の変更のための融資があります。名前でわかると思いますが、それぞれ「おまとめMAX」は返済計画の再編用で、「かりかえMAX」は乗り換え・借り換え用となっています。

このように、借り換え・乗り換えとおまとめローン（返済計画再編のための融資）で専用のコースが別れているのが、アイフルの特徴です。別に分かれていなくてもいいのですが、特に初めておまとめ・借り換えをする人など、このように専用のコース・プランがそれぞれ分かれていた方が、わかりやすくていい…というメリットもあるでしょう。

（控えめに書いているのは、どちらでもそれぞれのメリット・長所・利点があるからです）

借り換え・乗り換えにしてもおまとめローン（返済計画再編のための融資）にしても、どちらも「貸金業法第13条の2第2項の規定の範囲外（例外・除外含む）」であることが必要です。今借りている金額と同額を一度借りて、それで借入先を全て全額返済した後、同額借りた分だけが残る、という形で、返済計画の再編や乗り換え・借り換えが完了するということですね。

つまり、一時的に「キャッシング総額の2倍の金額」まで、借り入れが膨らむわけです。一時的といっても一瞬で、すぐにその「膨らんだ分（2倍に借りた分）」で、これまで借りていた分を一括返済するので、すぐに「同額まで戻る」という風です。

ただ、一時的とは言え「貸金業法第13条の2第2項の規定の年収の3分の1までというキャッシング金額の制限を越える」のは事実ですから、これを「貸金業法第13条の2第2項の規定の例外」として認めるために、おまとめローン（返済計画再編のための融資）・借入先の変更のための融資が専用のコース・プランとしてあるわけですね。

プロミスの「貸金業法に基づく おまとめローン（返済計画再編のための融資）」

プロミスもアイフルのおまとめMAXと同様におまとめローン（返済計画再編のための融資）を提供しています。正式名称は見出しの通り、「貸金業法に基づく おまとめローン（返済計画再編のための融資）」というものです。

賢明な読者の方々はすでにわかっているでしょうが、この「貸金業法に基づく」というのが、上の段落で書いた「一瞬だけ借入金額が2倍になるのを、金融庁から許可されている」ということです。これはただの借入超過ではなく、おまとめ・借り換えのための前向きな借り入れなので、OKですということが、金融庁から正式に認められているということですね。

そういう意味で、プロミスのおまとめローン（返済計画再編のための融資）の正式名称には「貸金業法に基づく」という言葉が入っているのだと推測できます。プロミスというキャッシングブランドを提供している会社はSMBCコンシューマーファイナンスですが、SMBCモビットもプロミスと同じくSMBCコンシューマーファイナンスの完全子会社なので、SMBCモビットがおまとめローン（返済計画再編のための融資）を提供する時にも、このような「貸金業法に基づく」という文言が入る可能性があるでしょう。

アコムの「借換え専用ローン」

アイフル・プロミスと来て、アコムにもおまとめローン（返済計画再編のための融資）があります。アコムの場合は「借換え専用ローン」という名前で、一見乗り換え・借り換えしか出来ないかのように見えてしまいます。しかし、これはたまたまそういうネーミングというだけで、実際には返済計画の再編のための、おまとめローン（返済計画再編のための融資）としても使えるようになっています。

このアコムのおまとめローン（返済計画再編のための融資）と同じパターンとしては、ノーローンのおまとめローン（返済計画再編のための融資）もあります。ノーローンは「かりかエール」という名前ですが、これもやはり借り換え・乗り換えだけではなく、おまとめローン（返済計画再編のための融資）として返済計画の再編をすることも可能となっています。借り換えというのは、キャッシング用語では「現時点の借り入れに手を加える」というような意味もあるわけですね。返済計画の再編も「手を加える」ということなので、おまとめローン（返済計画再編のための融資）を包含するわけです。

というように、それぞれの消費者金融で個別のネーミングがありますが、どれにしても借入先の変更のための融資としても利用できますし、返済計画の再編のためにおまとめローン（返済計画再編のための融資）として活用することも、当然出来るという風になっています。乗り換え・借り換えをするにしても、返済計画の再編をするにしても、それぞれの利用者の方々のニーズに合わせて利用していたいただくのがいいでしょう。

どの消費者金融のおまとめローン（返済計画再編のための融資）が、一番低金利なのか

SMBCモビットにはおまとめローン（返済計画再編のための融資）がない以上、ここまで書いてきた4つの消費者金融（ノーローンのかりかエール含む）のおまとめローン（返済計画再編のための融資）で比較することになりますが、どの消費者金融のおまとめローン（返済計画再編のための融資）で返済計画の再編をするのが、一番低金利になるのか。この結論は、大体150万円以下の少額の返済計画の再編であればアイフル、それ以上～300万円程度の高額の返済計画の再編だったら、プロミスという結論になります。（借入金額については大体の目安です）

なぜこのように言えるのかというと、キャッシング・消費者金融の知識がある人だったらすぐ勘づくでしょうが、上限金利についてはアイフルのおまとめローン（返済計画再編のための融資）の方が低金利で、下限金利に関してはプロミスのおまとめローン（返済計画再編のための融資）の方が金利が低い、ということですね。

キャッシングの適用金利というのは、おまとめローン（返済計画再編のための融資）でも通常のカードローンでも、「借入総額が小さい…上限金利が適用される」「高額融資である…下限金利が用いられる」という風になっているのです。アイフル・プロミスのおまとめローン（返済計画再編のための融資）の金利を比較すると、下のようになっているんですね。

• アイフル…12.0％～15.0％
• プロミス…6.3％～17.8%

こうして見ると、上限金利だったらアイフルが明らかに低金利で、下限金利ならプロミスの方が大幅に低金利、ということがわかるでしょう。このような根拠から、上のようにどちらが低利息で返済計画の再編をできるか、ということを解説してきたわけです。

なお、ノーローンとアコムおまとめローン（返済計画再編のための融資）については、下のような金利になっています。

• アコム…7.7％～18.0％
• ノーローン…12.0％～18.0％

見ての通り、アコムの下限金利はともかく、ノーローンの方はあまりメリット・長所・利点がないですし、アコムにしても下限金利だったらプロミスの6.3％の方がさらに低金利なので、（最高限度額も300万円で同じです）あえてアコムを選ぶ理由はないということですね。

ということで、金利・利息面だけに着目して消費者金融のおまとめローン（返済計画再編のための融資）を選ぶなら、「少額…アイフル」「高額…プロミス」という風に覚えて下さい。

（おまとめローン（返済計画再編のための融資）の話題になると、SMBCモビットはどうしても蚊帳の外のような印象になってしまいますが、やがてSMBCモビットでもおまとめローン（返済計画再編のための融資）が導入されるといいですね）